歴史は改竄の産物か
(平成21年)

文芸評論家

蓮坊 公爾

昭和20年8月、猛暑を呑み込むようにダグラス・マッカーサーは帝都への第一歩を踏み出した。白人優位の価値観ゆえ、有色人種の日本人の知能指数を幼児と観、徹底した自己満足の祖国が会の戦略を実施した。
そうした視点で、国民改造の一手段がメディアによる洗脳と捉えた彼は、歴史改竄を行ったのである。昭和21年12月から放送された「真実はこうだ」がそれ。この番組は、いかに日本帝国軍隊が野蛮かつ残酷、朝鮮や中国人を蹂躙かつ奴隷化したか、日本国民に、戦時内閣の好戦ぶりをたっぷり伝える。そうした、したたかな糸により放送された洗脳番組であった。しかし、この当時の国民は、日本人の「負の領域」より祖国の為に戦ったこの意義を理解していた。ゆえに、装飾された嘘の歴史、これをたやすく見抜き、抗議が殺到し中止となったのである。

こうした歴史を振り返ってしまったのは、NHKスペシャル・ジャパンデビューの歴史改竄(台湾戦争――台湾は反日、後藤新平独裁者)なるメディアの自虐より劣る、歴史観の捏造の暴挙が念頭に浮かんだからである。
占領下に米軍による史実の抹消は、勝者による神の裁きなる意図がある。しかし、NHKは、河野プロデューサー製作によって、史実をねじ曲げ日本国民に提供した。
この点を重く受け止めるべきである。戦後間もない頃と違い、歴史的真実を間接的にしか知り得る事が出来ない今時の日本人。NHKメディアの放った矢は日本国民に多大な屈辱感を与え、日本人への恥と失望感をもたらしてしまった。これは、許し難い狂気である。
ゆえに、台湾人や日本人による、千人規模のデモ、抗議が絶えないのは当然といえる。
しかし、NHK福地会長は、チャイナへのおもねりもあり謝罪しない。もはやNHKは公共放送を語る資格さえない。長い戦いになるがこうした膿は出し尽すべきである。

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