愚劣極まる謝罪反省土下座の日本
(平成15年)

中村 三郎

昭和16年12月8日、米・英に対する大東亜戦争開戦は白人勢力の東亜侵略に対する止むに止まれぬ決起であった。チャーチルは「ハルノートに対してはモナコやルクセンブルクのような小国であっても矛を取らざるを得なかっただろう」と。ソ連は20年8月9日、日本の極限状態を見越して怒涛の如く満洲樺太を侵略、悪逆非道の限りを尽くした。
日本の陸海軍は軍律厳しく精強なること世界の範となる軍隊であったが遂に矢弾尽き、軍門に降った。シベリアに抑留6万余が犠牲になったのであった。米軍は非戦闘員である無辜の市民をあくなき差別爆撃により殺害し、あまつさえ原子爆弾によって一瞬にして広島長崎を壊滅させたのである。陳謝し謝罪すべきはソ連であり米国である事は論を俟たない。
一昨年期待していた小泉首相の事。靖國参拝を13日に前倒しした愚劣さもだが、その談話たるや村山富市を上回る聞くに堪えない謝罪ぶりである。反日朝鮮人を収容した韓国刑務所を訪ね、その足で盧溝橋に行き反省の弁を述べた。この男はその真実を全く知らないのだ。馬鹿者がいくら反省しても少しも構わないが、首相となると事は違う。国家の意思となるからだ。
前述のソ連、米国の非人道的、国際法に明らかに反した悪逆非道を難詰し追及した事が今までにあったか。国際世論に訴えて日本の為、歴史の尊厳の為やらなきゃならない事を、逆にひたすら反省謝罪とは何事か。
至純至高の殉国精神で戦没された特攻の御霊は何と御思召すか。ブッシュは明治神宮に詣で、小泉は同行したが参拝しないとは世界中の物笑いの種であり、唖然として言葉もない。
ブッシュから悪の枢軸と言われた北朝鮮の拉致問題。金正男を世論の沸騰を恐れて、ガタガタの起きないうちに送還した国賊政治家は一体誰か。
北方領土・竹島・尖閣諸島は他国に実効支配されている事をマスコミは何故追及しない。これでも日本は独立国と言えるのか。
一連の陳謝謝罪によって中共朝鮮にいくらでも踏み込まれる隙を与えた。最も恐ろしい事は中朝の教科書にありもしない日本の非道が明確に記載されている事だ。日本自身の教科書をまず直さねばならぬ事はもとよりだが、今毅然として抗議修正させなければ日本は永遠に残虐非道の国になる。白が黒に定着する事は明白だ。この重大事を見逃していいのか。日本にゆすりたかるためウソを誇張していることがどうしてわからないのだ。
この一連のことは戦前派の我々が確乎不動の信念をもって、国民世論を正常にしなかった結果である事は論を俟たない。真実を知る大正世代の戦中派諸君、もうひと踏ん張りしないと靖國神社の御霊にあわす顔がないではないか。

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