中・韓両国の「A級戦犯」こそ撤去せよ
(平成19年)

元高千穂商科大学教授
名越二荒之助

安倍さんは輿望を担って登場すると、一番に中国と韓国を訪問した。訪問に当って靖国神社には参拝するともしないとも言わないのである。
どうして曖昧にするのか。なぜ中韓に気兼ねするのか。この自信のない「専守防衛」的姿勢が日中間を混迷させるのである。

安倍さんは中韓訪問前にまず靖国神社に参拝すべきであった。そして北京に着いたら、一番に天安門広場のど真ん中に作られた中国の靖国神社(アヘン戦争以来戦死した数千万の英霊を称える「人民英雄記念碑」)に献花したらよい。
そして韓国に着いたら、ソウルにある国立墓地の中央に聳える顕忠塔に献花すべきだ。
もし記者会見で質問されたら、「祖国の為に尊い命を捧げた方には、どこの国でも最高の敬意を表している。外国からその国を訪問したら、敵味方を超えて参拝するのが国際間の礼義であり外交上のマナーである」と答えたらよい。それ以上説明はしなくてよい。

それでも手を変えて「『A級戦犯』分祀」について質問されたら、中国に対しては、こう答えたらよい。
「毛沢東主席こそ超A級戦犯ではないか。朝鮮動乱にあたって、国連16カ国は韓国を支援した。それに対して毛沢東は、百万の軍隊を派遣し、三年間に及ぶ血みどろの戦争をやった。国連は中共軍を侵略者と指定したのである。そればかりではない。ギネスブックによれば、1949年〜76年の間に4,670万に及ぶ自国民を虐殺している。この数字はソ連の国営ラジオ放送によるもので、米国のウォーカーリポートフランスのフィガロ誌は、6,000万を超える数字を出している。これほど自国民を大量虐殺した毛沢東だが、彼の遺体は巨大な「毛沢東記念館」に今も生きているように安置している。たった一人の遺体を祀るにしては余りにも規模が大きすぎる。引きずり出して、アヘン戦争以来の数千万の英霊こそ、そこに祀るべきだ。」

それでは韓国に対してはどうするか。
「韓国のA級戦犯は、朴正煕大統領だ。彼はベトナムに30万の軍隊を8年間にわたって派遣した。韓国には、慰安婦に対する配慮がなく、ベトナムの女性の間に1万人の混血児を生んでいる。ベトナムの反韓熱がどんなにひどいか。一度訪問してみられよ。現在朴大統領夫婦の墓は、国立墓地の一番高い一等地に造成されている。ベトナム人がそれを見て、朴大統領の遺体を分祀せよ、と要求し出したら、韓国人はどうするか。私が申し上げたいのは、日韓だけでなく国際関係そのものを成熟させること。ただそれだけなのである。」
と答えたらよい。

現在は思想戦、情報戦が国際的規模で拡大しつつある。これまで日本は諸外国に気兼ねして「専守防衛」を建前として謝罪を重ねてきた。これからは「専功防衛」に転じなければ、日本そのものが失われるのではないか。

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