英霊を冒涜する「菅直人」
(平成22年)

大東亜青年塾副塾長

上谷 親夫

8月15日、天皇皇后両陛下をはじめ千人を超える政府関係者、全国各地の五千人に近い遺族が参列して行われた政府主催「全国戦没者追悼式」の式辞の中で、わが国の総理である菅直人は、「全国戦没者之霊」を前にして「アジア諸国の人々に対し、多大の損害と苦痛を与えた」と述べた。
これが「戦没者追悼式」の式辞において述べられるべき言葉であろうか。
これは過去の戦争において、アジアの人々に対して「多大の損害と苦痛を与えた」実行者は、眼前の英霊「貴方方だ」とでも言いたげな言いぐさだ。そうでもなければ追悼式の式辞の中で、このような文言を吐ける筈がない。全く殉国の英霊を冒涜する、不埒千万な式辞である。

史実はアジア諸国の人々に対し、戦争に伴う損害と苦痛を与えたかもしれぬが、日本人がそれをはるかに上回る多大の犠牲を払って、夫々白人の勢力を駆逐して、彼等が何百年果すことができなかった独立への筋道をつけたのが、実際ではなかったのか。
菅直人は直ちに英霊、遺族、参列者に謝罪し、この式辞のこの部分の撤回を、内外に大きく表明すべきであろう。

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