マッカーサー証言を周知せよ
(平成14年)

堀岡 忠敏

大東亜聖戦大碑護持会名誉会長草地貞吾先生御逝去の訃報に接し、唯絶句、邦家のため、まことに痛恨の極みでございます。
更にご時世書を拝読させて頂き、肺腑を抉る一字一句に溢れ滾る憂国の至情に只々感泣、慟哭を禁じ得ません。
そのため、草地貞吾先生の憂国の至上を心に体し、祖国日本の精神的再生、再建に、私なりの微力を傾注する覚悟を新たにしております。
それはそのまま明治以降の国難の尊い犠牲となられた我が同胞はもとより、アジアの同胞各位に対する慰霊の営みであり、それらの方々の尊い犠牲の上に今日の日本、そしてアジアの平和が招来されていることへの、心からなる感謝の営みであると考えます。

次に私は、「天の声」に掲載されております小泉首相の歴史認識に対する公開質問状を改めて拝読させて頂き、祖国愛の熱血滾る心情の吐露に日本人ここに在り≠フ正義感を痛感し、双手を上げて、心からなる共感、共鳴を覚える一人であります。

私もそれまで国民の高い支持を得て改革の先頭に立って勇往邁進の小泉首相に声援を送り続けてきた一人であり、靖國神社参拝まではよかったものの、靖國神社の御神前での首相談話において、あの社会党の村山談話を上回る屈辱的な発言を耳にし、只、唖然とし、愕然といたしました。

戦後とりわけ、細川、村山に前後して首相の座に就いた、中でも、戦後教育を受けた首相の頭の中の歴史感覚は、東京裁判史観による自虐史観以外の何ものでもないのであって、かかる一連の首相各位の歴史認識の体たらくにほくそ笑んでいるのは国内の左翼主義者連中はもとより、日本を裁いた戦勝国の連中であることに思いを致すとき、正に腸が煮えくり返るのを覚え、義憤を禁じ得ません。

私達国民の上に立つ首相がかかる体たらくである以上、国民の歴史認識もまた然りと断ぜざるを得ないのであって、この首相以下国民の歴史認識を払拭しないで日本の輝く未来の展望は開けない。
戦後の歴史教育によって成人となった国民の歴史認識は、極東国際軍事裁判(以下東京裁判)の法廷において、戦勝国が力を背景に、敗戦国日本を、100%犯罪者≠ノ仕立て、自ら描いたストーリー通りに捏造された虚構の歴史観であり、したがってこれを徹底的に打破する事こそ、祖国日本の精神的再生、再建の基本的要素である事は、ここに強調するまでもありません。

然しながらそのような観点に立って私なりに憂慮するのは、当時のGHQの最高司令官であり、東京裁判を仕組んだ張本人であり、その最高責任者であった当のマッカーサーが、東京裁判終結の約2年後の昭和25年10月、ウェーク島で大統領トルーマンと会見の際、「東京裁判は誤りだった」と告白し、更にその翌年の昭和26年5月3日、アメリカの軍事外交合同委員会の聴聞会において、「日本が第二次大戦に突入した理由の大半は安全保障だった」と明言し、「大東亜戦争は侵略戦争などではない」と、聖書に誓って発言したという。この厳たる歴史の真実を昭和25年10月以降、今日までの歴代首相はもとより側近の外務省、さては閣僚名簿に名を連ねている方々の中どれだけの人たちがこの歴史の事実を知ってか知らずか、何れにせよ、今日まで、この厳たるr軽視の真実を口にし、筆にして来た人たちが果たしてどれだけいたのだろうか。

現に、この特筆大書すべき歴史の証言が、今も堂々とインターネットに流されていると言われているにもかかわらず、政府もマスコミも一切ノーコメントを続けているのは一体何故なのだろうか。
これは、自虐史観の浸透によって、一部の日本人を除く殆どの日本人が完膚なきまでに、精神的に去勢された証左なのだろうか。
明治以来、滅私奉公を合言葉に、一命を賭して国事に奔走した戦前の政治家達と、祖国愛の意識の希薄な今日の政治家とを対比せしめれば、正に月とすっぽんの感なしとしないのではなかろうか。

ともあれ私は、このマッカーサー証言に基づき、裁判のやり直しを国際司法裁判所に提訴し、日本に対する侵略≠フ汚名を返上、名誉回復に立ち上がるべきだと声を大にしたいのであるが、今日の国際連合にも、その組織の一環としての国際司法裁判所にも、これを受理して、世界の正義のために一肌脱ごうという神聖にして権威ある力があるであろうか、疑念なきを得ない。

とすれば、マッカーサー証言の周知徹底のためにはメディアとりわけ新聞の活用が最善であると考えるけれども、今日のマスメディアが左傾向の中に遭って最初からその多くに期待を寄せることが困難であろうとも、たとえ1社でも2社でも同調することろがあるならば、ここを突破口として正義の大道が開け、靖國問題、教科書問題はもとより、それらを含む、中国、韓国等による内政干渉問題もやがて雲散霧消し、祖国日本は新世紀の大道、世界の大道を堂々と闊歩し得る日の近きを信じてやみません。

愛する邦家の未来の創造のために「日本をまもる会」の益々のご活躍とご発展をひたすらお祈り致します。

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