真の「独立」を護れ
(平成20年)

針原 崇志

アメリカが北朝鮮のテロ支援国家指定解除を発表した。ブッシュ政権の愚行奇行の総仕上げといえよう。この重大事は「同盟国」日本の頭越しに決せられ、麻生首相に伝えられたのは発表直前とのこと。わが国もつくづく馬鹿にされたものである。
だがこれで「親米ポチ」も目覚めるだろう・・・と思いきや、なおも「日本はアメリカに抗議すべきではない。日米間に亀裂が生じれば北朝鮮に利することになるから」とする識者がある。哀れなまでに卑屈な忠犬である。
もとより北朝鮮は脅威だが、巧みに日本人の精神を侵食するアメリカもまた北朝鮮に勝るとも劣らぬ脅威である。かつて蒋介石は「日本は皮膚病に過ぎないが、共産党は心臓の病である」と評したというが、いうなれば、北朝鮮は皮膚病、アメリカは心臓の病である。
アメリカの武力を以て日本列島が北朝鮮の脅威を免れたにせよ、そこに住む人間がアメリカに飼い慣らされた精神的奴隷であっては元も子もない。
なによりもまず護らねばならないのは、日本人の独立自尊の精神である。

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