「建国記念の日」に思う

(平成30年)

針原 崇志

今日2月11日は「建国記念の日」です。「建国記念日」ではありません。
なぜわざわざ「の」という文字が入っているのでしょうか?

たとえば「憲法記念日」は、5月3日に現憲法が施行されたのが史実として明確だから
「の」が入らず「憲法記念日」になっている。
これに対して
2月11日が「建国記念の日」の前身である「紀元節」とされたのは
旧暦1月1日を新暦に換算したら2月11日になったから、この日が「紀元節」とされただけであって
神武天皇が本当にこの日に国をひらかれたことが史実として明確なわけではない。
だからこの日を「記念日」とはしないで、ただ単に建国をお祝いする「記念の日」とした
・・・ということだそうです。
なんかイチャモンみたいな理由ですね。

ともあれ、歴史の浅い国々であれば
アメリカなら1776年7月4日
中華人民共和国なら1949年10月1日
いちばん新しい国、南スーダンなら2011年7月8日など
「建国」の年月日が明確なのに対して
わが国はあまりにも長い歴史を有するがゆえに「建国」の年月日が明確ではない。
そのことは、むしろ誇らしいことだと私は思っています。

それだけ長い歴史があれば、当然ながら栄枯盛衰もあります。
かつて権勢を誇ったスペインも、イギリスも衰退し
最近ではアメリカさえも衰退の翳りを見せています。
そしていまは日の出の勢いの中国も早晩衰退するのでしょう。

わが国はいま、残念ながら、国力においても民度においても、衰退局面にあるといわざるを得ません。
しかし、国さえ存続していれば、いずれは復興するであろうと信じています。

むろん、その「国」というのは、ただ「日本」という名前でさえあればいい、というものではありません。

たとえば、古代エジプトと、いまのイスラム国家エジプトとは
同じ「エジプト」という名前ですが、全く別の国といえるでしょう。

同様に、たとえば日本が「日本民主主義人民共和国」になってしまえば
それはもう、日本であって日本ではないといわざるを得ないでしょうね。

日本を日本たらしめている核心たる皇室の御存在こそ
健全なる日本の再興に不可欠であると確信し
紀元節に当たり、皇室の弥栄を祈念申し上げます。

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